骨癒合不全②
約1 歳、雄、雑種
左大腿骨骨折の手術を他病院にて実施したが、骨が修復さ れず、跛行(ちょんちょんとしか足がつかないような歩行) がみられました。

レントゲン写真をとったところ、骨癒合不全と診断しました。左足の赤丸で示した部分に骨折があり、骨がくっついていないことが分かります。また、太ももの筋肉の太さを緑の破線で示しましたが、右足に比べて、左足の筋肉がかなり萎縮していることから、長期間左足が痛くて使われな
かったことが分かります。
今回の症例のように、大腿骨の長軸に対して垂直(赤線)に骨が折れた場合、髄内ピン(骨の真ん中に入っている棒)で骨折を治療しようとすると、骨が長軸に対して回転する力を制御できないため、骨がくっつきません。


髄内ピンを抜き取って、症例1でも使用した金属プレートとスクリュー(赤丸で囲ってある部分)を用いて骨折の治療を実施しました。
また、骨の再生を促すために、骨折端を削り取り新鮮創とし自家海綿骨移植およびFGF-2を用いました。

このレントゲン写真は手術後4ヶ月に撮ったものです。
赤丸で示した骨折部位は完全に修復されくっついているのが分かります。大腿骨の長さは正常な右足より短くなってしまいましたが(約1/6短くなりましたが、成書によると問題のない範囲です)歩行状態は非常に良好で、太ももの筋肉も右足とほぼ同じ太さにまで改善しました。
このレントゲンを撮影後3ヶ月頃に、この金属プレートとスクリューを手術にて取り除きました。